BLOG 2021.08.25
テレワークやスマートシティプロジェクト、アメリカでもデータセンターへのニーズを後押しする動きが活発な今。クラウド社会が当たり前になりつつありますが、変容激しい今の時代、今後に求められるデジタルサービスとはどのようなものになっていくのでしょうか。ここではデジタルサービスにおけるマーケティング戦略をするうえでも目が離せない、最大手となっているデータセンター運営企業であるエクイニクスからそのヒントをさぐってまいります。今のアメリカのデータセンター市場のトレンドはどうなっているのか、そして今後どのようになっていくか、企業として今後の方向性を定めていくためのヒントとなる情報をお届けします。
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まずは成長著しい世界のデータセンター市場のシェアについてみてみましょう。amazonの最新業界別売り上げ高世界ランキング第9巻からデータセンター企業の売上高と、業界の市場規模から試算したデータセンター市場の世界シェアランキングを見てください。 (参考:https://deallab.info/datacenter/)
シェアNo1に輝いたのはアメリカに本拠地を構える多国籍企業、エクイニクスでした。数字からみても分かるように、現在も拡大し続けているデータセンター市場においては、圧倒的ともいえるシェア率。日本最大級となるTY11を東京に新設したことでも有名ですね。新事業立ち上げのためのマーケティングの観点からも見逃せないデータセンター市場において、圧倒的シェア率を誇る『エクイニクス』、その理由を解明していきましょう。
エクイニクス(equinix)とは世界中63の主要都市にデータセンターを保有しリースや関連サービスを行うアメリカ・カリフォルニアに本拠地を構える多国籍企業です。世界で最も広大かつ安全・持続可能なデータセンタープラットフォームと謳う同社。また導入においても合理的で簡単、スピーディーに実現できるという点も大きく評価されています。データセンターとしての主要な機能を担うだけでなく、エクイニクスが大手企業に支持される所以は、取引先との直接接続を可能にするコロケーション(※所有者・運用者が異なる設備・機器を同一施設にまとめて設置すること、その場所)、それによりITコンポーネントを統合することができるという特色があるからでしょう。もちろんこれを実現するにはシステムの構築だけでなく、『あの企業と直接接続すればより魅力的なサービスが実現する!』と思わせる魅力的な企業との契約が多数あってこそできるもの。簡単に真似できるものではありませんが、このような革新的な技術でより便利に、通信速度も安全面も確立されたサービスを提供することができるかどうかが重要な時代になってきているということがわかります。テレワークのみならず、インターネットを使ってビジネスを展開することがもはや必須ともいえる今の時代にあったビジネスソリューションを構築すること、またどのようなサービスによりニーズが集まるかを検討すべき時なのではないでしょうか。サスティナビリティへの取り組みにも積極的で環境維持のためのエネルギー効率化のため、新築だけでなく改築も行っています。
世界のデータセンター市場についてみていくと、気になるデータとしてこのようなものがありました。アメリカの不動産コンサルティング企業であるCBREは、2021年にアメリカのデータセンター市場は13.8%成長するのではないか、と発表。これには新型コロナウイルスの影響はもちろん、世界的にも、特にアメリカが積極的に取り組んでいるグリーンエネルギーなどの影響も加味されたデータ。テレワークの増加も後押しする形で、今以上にデータセンターのニーズは高まるという予想も立てられます。とはいえ、中にはすでに供給過剰になりつつある、というエリアも出ており安定期に入ったとする見立てもありますのでアメリカにおいてデータセンター業界に新規参入するにはより綿密なマーケティング戦略が求められるということも忘れてはいけません。
CBREの公開したデータによれば、よりデータセンター市場が成長しているのはアメリカの中でも南米に位置するバージニア州。そのほかテキサス州のダラス・フォートワース(南米)、イリノイ州のシカゴ(中西部)に続き、シリコンバレー・フェニックス・ニューヨーク・アトランタと公表しました。特定のエリア(北米・南米)に偏るというよりも、いくつか分散されたエリアで成長しているのもデータセンターに求められる安全性・確実性故なのかもしれません。
今後のグローバル社会でのビジネスで勝ち進んでいくためのヒントはこのエクイニクスの社風に学ぶところもあります。今はまだクラウドに主眼が置かれつつありますが、今後はハイブリッドモデルやマルチクラウドモデルへの移行で、よりスマートでスムーズな企業間の連携がとられ、よりユーザビリティの高いシステム・サービスが展開されていくことも予想できます。今回の新型コロナウイルスもその学びの一つとなりますが、働き方の変容、そして人々の生活の変容はよりいっそう利便性の高いものに集約されていくことも考えられます。現在のような1つの企業が単独で進んでいく当たり前の風景から、複数の企業が手を取り合い共存共栄していくことが当たり前になりつつある、それがエクイニクスのような企業が多くの支持を得て成長し続けていることの裏付けなのではないでしょうか。エクイニクスのデータセンターに対する考え方は、「国境も超え顧客同士が取引・協業を行い新しい価値を生み出す場所」。そのための安全かつスマートなプラットフォームであるための活動こそがエクイニクスの原点であり原動力となっているのでしょう。
延べ床面積が広大なデータセンターの新設がトレンドのデータセンター市場、アメリカを含む海外でM&Aで市場拡大しており、その総額は新型コロナの影響が色濃く出た2020年ですら前年を超えています。特に大きく成長しているのがコロケーション市場。やはりここでもエクイニクスの思想がはまっていることが裏付けされる結果になっています。
少し大げさな言い回しになってしまいましたが、ここまでお伝えしてきたアメリカのデータセンター市場の動向・トレンドから圧倒的No1であるエクイニクスが見逃せないことはお分かりいただけたはずです。データセンター市場でNo1のシェアを誇る同社ですが、単なるデータセンターとしての在り方ではなくビジネスとビジネスをつなぐ、結果的により安全でスムーズ・スピーディーな環境を整えることからユーザビリティの高い社会を実現しているととらえることもできるのではないでしょうか。今後のグローバル社会で成長していくためのヒントとしてまとめてきましたが、今後のビジネス展開を効率的に進めていくため、そしてより求められる企業として成長していくためのマーケティング戦略として生かせる部分が多くあります。そしてここでお伝えした情報をもとに海外に向けたビジネス戦略のヒントとして、Resoryならではのエキスパートネットワークを生かした海外の、現地から直接入手するマーケティングリポートもお役立てください。単なる調査結果とは違い、現地でビジネスをし生活しているエキスパートだからこそ持ちうる”生きた情報”を基に本当の意味で使える情報をお届けしています。