コラム

海外進出ではなぜ一次情報が重要なのか|二次情報に頼るリスクとは

2025.11.19
カテゴリー:その他
目次

海外市場への進出を検討しているが、市場調査レポートだけでは現地ニーズや競合の実態がつかめず、意思決定に踏み切れないケースが少なくありません。策定した進出戦略にゴーサインを出すことへのためらいは、現地のリアルを把握する一次情報が欠けている場合に生じがちです。二次情報に頼る戦略策定に、成否を左右する何かが不足しているかもしれない、という不安が生じるのです。この記事では、海外進出ではなぜ一次情報が重要なのか、二次情報に頼る戦略策定にはどのようなリスクがあるかを解説します。

海外進出における一次情報とは

海外進出を検討する企業が、必ずと言ってよいほど遭遇するのが、二次情報から策定した戦略に内在するかもしれない「気づけなかった不備」に対する不安です。国内市場ではデータの数字を解釈する「暗黙知」つまり日本人の生活と感情についての経験的、文脈的な理解があります。しかし「国内」という文脈から切り離された海外市場では、前提となる暗黙知がないため、データや数字の解釈に「どこか説得力にとぼしい」場合が生じがちです。このような不安を払しょくし、戦略に説得力を与えるのが一次情報です。

調査のスタートラインとなる二次情報は「資料」と「データ」

海外進出には、進出先についての下記のような調査・分析が必要です。

•法律、商習慣
•市場分析
•消費者分析
•競合・先行企業分析
•提携先調査

調査分析の手始めは、二次情報といわれる既存のデータ・情報の、収集・整理・分析からスタートします。具体的には、政府統計データ、市場レポート、メディア情報、web情報やそれを通覧したAIの知見などがあります。これらの二次情報は、自社以外の第三者が特定の視点、設定から得た情報であり、基本的には平均値が示されるだけで、消費行動の温度感は示されません。特に消費者が海外の場合は「数字、平均値」と「行動の誘引」を安易に結びつけることはできません。

一次情報は「現場」や「現場関係者」から得らえる生の情報

これに対して一次情報は、自社が主体となる次のような調査手段で得られる、加工前の生の情報です。

•現地の店舗訪問・フィールドワーク
•消費者インタビュー・ユーザーテスト
•現地専門家へのインタビュー
•SNSの口コミのリサーチ

これらの生の情報は、海外進出戦略のリスクを軽減する重要な手掛かりになります。

海外進出ではなぜ一次情報が重要なのか

二次情報をまとめるときに、軽視され捨てられた「声」や「事実」に、成功の鍵をにぎる(失敗のリスクを回避できる)情報がある可能性があります。数字や平均値では、文化や価値観の違いを把握できず、想定外の「現地ならではの行動原理」「購買理由や抵抗感」などを見逃す恐れがあるのです。一次情報をよく検討することで、自社製品やサービスとのマッチングポイントを、具体的な感触、社会通念や感情の文脈で想定できます。

二次情報に頼るリスク

二次情報にのみ頼った戦略設計には次のようなリスクがともないます。

•平均値(一般化された傾向)では、民族的、国民的な特殊性をつかめず、実際の消費者行動とは乖離していることがある
•現地の文化への文脈的理解を背景にした生の声を聞けない
•調査者のバイアスが入る

•情報が古く現状とズレる可能性がある

これらのリスクに対処しないと、現地の実態を知らないまま戦略を立てて、製品コンセプトや販売戦略、価格設定などを誤るリスクがあります。したがって、実際には二次情報だけでは、戦略に説得力が欠けて、行動へ一歩踏み出すことが困難になりがちです。

エキスパートインタビューが重要な一次情報を得る効果的なアプローチになる

一次情報の中で、進出先の文脈的理解のために特に重要なのが、エキスパートインタビューといわれるものです。

エキスパートインタビューとは

エキスパートインタビューとは、海外現地での経験を持つ実務者へのインタビューです。進出を計画している国や市場において、実際に業務に関わった経験を持つ人物に直接会って話を聞きます。具体的には次のような人物です。

•対象国での部品調達、サプライヤー開発に従事したマネージャー
•現地市場の販売戦略に精通したマーケティングマネージャー
•特定エリアの法規制、代理店ネットワークに知見を持ち、市場展開を主導したエリア市場統括マネージャー
•現地市場における製品の評価ポイントや導入条件に精通している、食品などのカテゴリーバイヤー
•対象国の施設インフラの機器選定や導入に詳しい技術導入マネージャー
•対象国の通信・製造・公共部門などへの業務システム導入を多数経験したITソリューションマネージャー
•現地での生産ライン設備の選定と導入を担当したエンジニアリングマネージャー

このような現地経験の豊富な専門家に、必要な場合は通訳者を介して、一問一答で疑問点を解消し、進出にあたっての課題や修正ポイントを発見するのがエキスパートインタビューです。

定量情報では把握できない定性情報で本質的な知見を得ることが可能

二次情報は基本的に数字で表す定量情報です。エキスパートインタビューでは、数字では表しにくい、人の感情の理解・状況や背景の把握に役立つ一次情報を得ることが可能です。定量情報(二次情報)には次のような限界があります。

•現地のニーズや競合の実態がわからず、判断の軸が持てない
•競合企業の成功要因や施策の背景が見えず、差別化のヒントが得られない
•経営層を納得させるための信頼できる生の情報が不足している
•現場のリアルや文脈が欠けていて意思決定に踏み切れない

エキスパートインタビューを通じて得られる定性情報によって、データに血を通わせる本質的な知見が得られます。

いつエキスパートインタビューを行うのが良いのか

エキスパートインタビューを行うのは、二次情報による調査を一応終了した「意思決定の直前」が適切です。Webベースやペーパーベースの二次情報の調査で、海外市場での成功が見込めると判断した場合は、戦略立案やパートナー選定に取り掛かりますが、それだけでは最終的な意思決定に踏み切れないことがほとんどです。ゴーサインを出す前に、対象国のリアルを熟知しているエキスパートにインタビューすることで、戦略の見落としや思わぬ落とし穴に気付き、戦略を見直してリスクを回避することが可能になります。

まとめ|現地のリアルを把握する一次情報が成功の鍵をにぎる

海外進出を成功させるには、二次情報のみに頼らず、現地市場のリアルを把握する一次情報が重要です。特に、現地でのビジネス経験が豊富な実務者へのインタビューが、海外進出の落とし穴を埋めて戦略の軸を定める鍵になります。

Resoryは海外のエキスパートへのインタビューを仲介します

Resoryでは、海外のエキスパートへの直接アプローチ、インタビューを通じて「現場の一次情報」が得られます。

1. 実務経験者のみを厳選し、ミスマッチを防ぐインタビューを実施
2. 対象国や市場で実際に業務に関わった現役または元職にインタビュー
3. 匿名の場合も在籍企業名・役職・業界経験年数・業務背景を開示
4. コンプライアンス遵守。インタビュー参加前にNDAを締結。機密情報に
配慮したインタビューを実施

Resoryのエキスパートインタビューによって、次のような一次情報の取得が可能です。

•競合企業の動きがわかる
•自社製品の評価を使う人の視点で知る
•現地市場のニーズや価値観をつかむ
•流通・販売の実情を把握する
•展開や撤退の判断材料を得

まずはお気軽にResoryにお問合せください。

カテゴリー
アーカイブ